OKINAWA COFFEE EXPO 2022
2022年10月はじめに開催されたOKINAWA COFFEE EXPO 2022(以下OCE)@那覇。
眞喜志泰斗さんがLet's ROKというブースを出店されると連絡をいただき取材に行ってきた。
(公式アンバサダーに就任していただいた眞喜志泰斗さんについてはこちら)
眞喜志さんの出店の様子を拝見できればというきっかけだったが、眞喜志さんが慕う先輩方にお話を聞かせていただいたり、眞喜志さんが育てているコーヒーの木も見せていただき、コーヒーに対する視点が変わる刺激的な体験になった。
OCEでは、COFFEE potohoto 山田哲史さん(眞喜志さんの師匠)、そして日本で初めてスペシャルティコーヒー認定を受けたアダ・ファーム 徳田泰二郎さん、2018 焙煎世界大会 2 位の豆ポレポレ 仲村良行さんという沖縄のコーヒーシーンを代表する御三方のトークセッションを聞き、沖縄のコーヒー熱を肌で感じた。
また、今年初めてスペシャルティコーヒー認定を受けたMiyagi Tadaaki‘s Burikena Farmの宮城禎明さんともお話することができ、沖縄という土地だからこそ実現できる生産者と焙煎士との距離感、そして沖縄のコーヒーに携わる方々みなさんが協力し合っていることを実感した。
今はまだ貴重で価格も高い沖縄のコーヒーだが、これから更に生産地や生産者の方が増え、一般的に飲める日がくる未来も近いのかもしれない。
沖縄のコーヒーシーンはますます盛り上がっていくのだろうと、ワクワクが止まらなかった。
OKINAWA COFFEE EXPO 2022
▮Let’s ROK OKINAWA!
まずはじめに、なんといっても「Let’s ROK OKINAWA!」ブース!
開始時間からたくさんの方々がROKの抽出体験に来てくださった。
みなさん楽しそうにROKをし、自分で抽出したエスプレッソを味わっていく。
そしてワークショップでは、眞喜志さんがROKでのエスプレッソ抽出について事細かにレクチャーされ、参加された方のエスプレッソ抽出がどんどん上達。
味わいが変化していくことに驚きや新たな発見があったようだ。
眞喜志さんが常にROKのワークショップや抽出体験にこだわる理由を体感したので、ROK Coffee Japanとしても、来年は様々な場所でこのような機会が作れるように活動していきたいと思う。
▮イベントの様子
▶沖縄のコーヒーシーンを代表する御三方のトークセッション
下段左から山田哲史さん(COFFEE potohoto)、徳田泰二郎さん(アダ・ファーム)、仲村良行さん(豆ポレポレ)
トークセッションでは「沖縄コーヒーの未来」というテーマで御三方の熱い対談。オーラがすごい。
セッションを通して終始感じたのは、生産者、焙煎士、お互いがお互いを心から信頼し、尊敬し、それぞれの分野で最高のパフォーマンスを引き出し合い、素晴らしいコーヒーが生み出されているということ。
そして沖縄という同じ地域にこのような素晴らしい生産者と焙煎士が存在しているということに、ただただ感謝の気持ちが湧いた。
▶沖縄珈琲生産組合のブースにて
沖縄県のコーヒー生産者(農家、焙煎士)を中心とする団体で、沖縄での「高品質なコーヒー豆の安定生産」と「コーヒー文化の発展」を目指して活動している組合。
今年初めてスペシャルティコーヒー認定を受けた沖縄珈琲生産組合、組合長の宮城禎明さんともお会いすることができた。
その際もやはり印象的だったのは、生産者と焙煎士の距離が非常に近く、その関係性があって素晴らしいコーヒーが生み出されていること、そしてそれは沖縄という場所だからこそ。
また、コーヒーに携わるたくさんの方が協力し合っていることを肌で感じた。
今回、宮城さんのコーヒー豆を購入して持ち帰り、ROKさせていただいた。
山田さんがトークショーの中で、アダ・ファームの徳田さんが丁寧に丁寧にコーヒーを育てているのを知っているので、そのコーヒーを淹れると徳田さんの育てている農園の景色が浮かぶというお話をされていた。
私は宮城さんの農園に行ったことはないが、宮城さんの顔が浮かび、宮城さんや山田さんや組合の方々が、このコーヒーができるまでにどれだけの試行錯誤をし、何度意見をぶつけ合ったのだろうなどと想像したりした。
ほんの一部ではあるけれども、生産者の方を知ったり、コーヒー生産の過程が垣間見れたことで、抽出したエスプレッソが単純に美味しいという一言では言い表せないスペシャルな体験になった。
左から宮城禎明さん、山田哲史さん、眞喜志泰斗さん
今回、OCEや沖縄での数日間を通して感じたことは、コーヒーに携わる方々が「沖縄が好き」という大前提があること。
アダ・ファームの徳田さんは、農園がある北部の土地は、コーヒーを栽培するためには決して向いている土地とは言えないが、この土地が好きだという前提があったとおっしゃっていた。この土地でどう育てるのか、土地と向き合い続けてきた結果に今がある。
そして、山田さんは、ここまで育ててもらった沖縄や地域に対する感謝を語り、コーヒーを通して地域を、沖縄をもっと元気にしていきたいとおっしゃっていた。
今の沖縄のコーヒーの盛り上がりは、まずこの沖縄という土地と、沖縄に暮らす人々がいてこそだと思った。
そして次に、沖縄という土地に集まった生産者の方々、焙煎士の方々がお互いを信頼し、尊敬し、高め合っていること。
徳田さんは、このような素晴らしい焙煎士の方々がいたから自分たちは農園に集中でき、今の沖縄県産のコーヒーがあると語り、仲村さんは、徳田さんがスペシャルティコーヒー認定を受けてもなお、現状に留まらずに更に先を見据える姿を見て、自分ももっと勉強して、もっと美味しいコーヒーを提供していきたいと思ったそうだ。
今回の沖縄で出会った方々と話す度に、信頼や尊敬があることを感じた。
最後に、溢れ出る情熱。
OCEや沖縄の数日を通じてたくさんの方々の情熱に触れたが、COFFEE Potohotoの山田さんには1時間以上もお話を聞かせていただくことができ、これまでの歩みとこれからやりたいこと、たくさんのお話を聞かせていただいた。
目をキラキラさせて語る姿に、とにかく聞いているのが楽しくて仕方なかった。
山田さんについては別途ご紹介したく、次回は眞喜志さんの師匠 山田哲史さんについてお届けします。
山田さんの簡単なプロフィールはこちら。
▶山田哲史(ヤマダテツジ)さん
COFFEE potohoto店主
2002年に出会ったスペシャルティコーヒーに魅せられ
2006年に沖縄県那覇市栄町市場内で自家焙煎コーヒー店を開業
インドネシア、フィリピン、台湾、沖縄の生産者たちとも関係が深い
CQI 国際資格Qグレーダー
2014 ジャパンロースティング5位
2019 沖縄コーヒーフェスティバル主宰